日本自然保護協会(NACS-J)が提供する、暮らしをワンランクアップさせる生物多様性の世界

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UPDATE 2015/11/04

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魚が川と海を自由に行き来できる豊かな川へ。
長良川河口堰の開門調査を実現させるため、ステッカーをつくりました。

<よみがえれ長良川実行委員会 田中万寿>

2015年7月で、長良川の河口をふさぐ河口堰のゲートが閉鎖されて20年が経ちました。

海とのつながりを断たれた長良川の環境は変化してしまいました。
堰の下流部では豊かなヤマトシジミの漁場が失われ、海と川を行き来する生きものの大きな障害となっています。長良川の象徴でもあるアユの漁獲高も激減。漁協が人工水路で受精卵を孵化させ河口堰より下流に放流するなど、アユは人の手を借りてしか個体数の維持ができない現状です。
岐阜市はレッドリストでそのような長良川のアユを準絶滅危惧種に選定しました。

河口堰の大きな目的であった工業用水には一滴も使われていません。最大の利水者である愛知県が委員会を設置し、環境改善のために河口堰の試験開門をしようと提案をしています。

さまざまなグループや個人からなる、私たち「よみがえれ長良川実行委員会」では、河口堰の開門をぜひ実現してほしいという声を広げるために、ステッカーを作成しました。かつて長良川と海を自由に行き来していた回遊魚のうち、アユ、サツキマス、ウナギ、アユカケ、ヨシノボリなどの代表的な9種類の魚を2枚のステッカーにデザインしました。

ステッカーの原画は、今年90歳になられた岐阜県関市の後藤宮子さんが描かれたものです。後藤さんは1967年から97年までの30年間、ご主人の正さんと共に、「登落ち(のぼりおち)」という漁法を使って、長良川で魚の生態を研究されました。毎日朝夕2回、仕掛けの箱に入った魚の種類と数を整理され、中流域にどんな魚が生息しているかを明らかにされました。

皆さんもこのステッカーを使って、「よみがえれ長良川」の声を広めてください。

nagawagawa1s

 ★ステッカーは、ウェブサイト↓からご購入いただけます。★

http://nagaragawa.jimdo.com/

 

 

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